2023.10.16
「2025年の崖」とは、経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート」に記載されている言葉です。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html
DX(デジタル・トランスフォーメーション)が今後日本で推進されなかった場合に発生する企業の急速な競争力の低下を示しています。
この問題の主な原因と言われていることが、
古いシステムが放置されている
ことによるものです。
放置されている古いシステムというのは、現在お使いの業務システムが10年以上稼働し続けていて、今後も刷新の予定がないものを指します。
そのような古いシステムが及ぼしている影響として、
などが考えられます。
では、それがなぜ「2025年の崖」を生むのかと言いますと、そのような古いシステムの保守をする技術者が多く引退を迎えるのが2025年、というのが一因です。
保守を担う技術者が引退される一方、昨今では様々な業界で人材不足ということが叫ばれていますが、IT業界はその際たるものと言っても良いほどです。少子化などにより若い技術者は以前ほど増えていません。また、日進月歩で目まぐるしく進化するITの仕事に就いたなら、その中で古いシステムの保守に携わりたいと考える若者は多くはないでしょう。
では、そのような中でも何とかして古いシステムを保守する人材を確保すれば済む話なのでしょうか?
答えはNOです。
現在稼働している業務システムが10年以上前に作られたものであれば得てして、そのシステムに蓄積されているデータを利活用することが難しい仕組みとなっているからです。
なぜそのようなことを?と思われるでしょうか。
企業はDXなしに今後生き残ることができないと言われていますが、DXの目的の一つとして、デジタル技術の活用で新たなビジネスモデルを作り、競争力を強めるということがあります。その中で、データを活用できない企業は市場の変化に対応できず、デジタル競争の敗者になると言われています。
引用 経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~(サマリー)」 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_01.pdf
先に挙げた問題を解消するには
などが考えられます。
一番大事なことはDXやデジタル化の必要性を理解することです。前述のとおり、すぐにシステムの再検討や人材の育成ができるわけではありませんし、今まで行ってきた仕事の流れを変えることは難しいことです。なのでまずは小さなことから始めてみてはいかがでしょうか?
例えば、紙で管理をしていた情報をデータで管理することによって紛失のリスクや情報を探し出す手間の削減につながります。また、注文をFAXではなくメールに切り替えるというようなこともデジタル化の一歩と言えます。
2025年はもう間近に迫っており、対策をしなければ「デジタルの敗者」になってしまうかもしれません。小さなことでも始めてみてはいかがでしょうか?
「何から手を付けたらいいのかわからない」という場合はぜひ弊社へご相談ください。
お問い合わせはこちら⇒https://www.ybco.co.jp/contact/
記事を書いた人
株式会社ワイ・ビー・シー
Web診療圏分析システム マーケティング担当
齋藤